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「何をしてもいい自由」 [高齢者]

 


 


 新聞の女性投稿欄に「何をしてもいい自由」という87歳の方の意見がありました。(2020622日西日本新聞「紅皿」)。「老人ホームで生活していますが、寂しいとか孤独感はありません。日ごろから自分の衰えを自覚し、孤独に耐える力を養うことに少々慣れました」とありました。「孤独に耐える力を養う」という表現にしばし瞑目しました。そして自由な老人ホームを見つけたという。元気であればこういう生活が可能だと思いました。だが、孤独と向き合う智慧が必要だということでしょうか。


 


 老いはそれぞれにやってきます。ピアニスト舘野泉は脳梗塞で右手が不自由になります。


「脳梗塞で半身がマヒしたとき、それを境に世界は一変する。ピアニスト舘野泉は脳梗塞で右手が使えなくなったときリハビリテーションを受けて絶望と希望を行き来したという。その希望とはいつか右手が使えるようになるという孤独な希望である」と竹中星郎氏は述べています。(『精神科医がみた老いの不安・抑うつと成熟』)


 私も舘野氏と似通った不自由な状態になりました。ある日、左手のピアニスト舘野泉という存在を知りました。竹中氏は孤独な希望へのチャレンジがあるという。投稿の方は「孤独に耐える力を養う」と語ります。孤独に耐える力はあるのだろうかと自問自答する。


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駅でピアノを弾く人たち [寛容な社会]

 



 



6月20日のTBS「報道特集」の、長崎県で48年前に計画された石木ダム反対運動を報告を観ました。半世紀にわたり持ち越された計画が有効な施策とは思えません。そして、似たような計画が難航しています。それは長崎新幹線です。次のコラムに共感します。



 



「コラム  風向計 あえて「普通」選びたい 中原 岳 2020/6/20西日本新聞 」では次のように述べられています。「かもめ」は長崎本線を走る在来線の特急の名前です。



 



「沿線の風土を満喫できる「かもめ」の旅は、あと23年で終わる。九州新幹線西九州(長崎)ルートが2022年度に暫定開業するからだ。



 同ルートは博多-武雄温泉(819キロ)で在来線特急、武雄温泉-長崎(66キロ)で新幹線を乗り継ぐリレー方式となる。博多-長崎の所要時間は最速1時間20分で「かもめ」より約30分短縮される。有明海沿岸の長崎線は暫定開業後も23年間、JR九州が運行を続けるが、肥前鹿島駅以南は普通列車だけになる。



 新幹線が所要時間の短縮だけでなく、沿線の発展に貢献してきたのは確かだ。だが、利点ばかりなのか。鉄道・運輸機構によると、武雄温泉-長崎はトンネルが6割を占め、真っ暗な車窓が断続的に続く(一部引用)



 



 コラムでは、約30分の短縮のために「特急料金を支払い、乗り換えを強いられ、車窓の旅情も楽しめない」ので特急「かもめ」を残したらという。先日、NHKで駅のピアノを弾く人たちを紹介していました。神戸駅だったと思いましたが?様々な人生をのせてピアノに向かいます。弾いている時に旧友と会い、生きる希望をもった方もおられました。「不要・不急」のものでない「文化・芸術」の力を感じました。  


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親の介護 [介護]

 


 


 私たち老夫婦は後期高齢者になったばかりの私とまもなく後期高齢者になる妻で息子2人は40歳代全般です。息子たちはここでは「棄民世代」と呼ばれるという。親は否応なく加齢とそれに伴う老化を思い知らされています。転倒したりして昨日まで元気だったのに介護保険の対象になったりします。


 「棄民世代」という本があります。親世代の介護問題としては語られることがありますが、


子世代の現実はあまり語られません。親世代の介護に参加している人たちは次のようになっているという。データとしては少し古いので増えていると思われます。


 


「親の介護をすることになった人の多くが悩むことになるのが、『仕事を続けるか、辞めるか』という選択だ。総務省の就業構造基本調査(2012年)によれば、介護をしながら働いている雇用者が約239万9000人いる一方で、2007年10月から2012年9月までの5年間で介護離職した人も48万7000人(うち38万9000人が女性で約8割)」(「棄民世代」藤田孝典)


 


 この「棄民世代」という定義について次のように述べられています。


「いわゆる就職氷河期世代と呼ばれていた人々を中心として、政府や企業などから雇用も社会保障も用意されず、そのため生涯にわたり、低所得、生活困窮、単身化、ひきこもりなどの社会問題を抱えさせられた世代」のことを指す。(前掲)


 


 年末までは労働力不足を補うものとして重宝するような素振りでしたが、コロナ禍でどう変わったのでしょうか。もう忘れ去られたのでしょうか。長い非正規社員から正社員化された途端に介護問題がかぶさってきた方もいるでしょう。その親たちは団塊の世代とも呼ばれ、逃げ切り世代とも呼ばれているのだという。「棄民世代」は「貧乏くじ世代」ともいうのだそうですが、貧乏くじにならない方策があるのではないかというのが前掲書の意図だと思う。気が重いが現実から目を背けることもできない。


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引きこもりは・・・ [支え合う社会]

 


 


イージスアショワの見直しがまたひどい結末になりそうです。与党の説明もしないでしたのは国会の延長がないことを見きわめていたかのように思う。それにしても、1段目のブースターが発射地域内に落下するということができないと軍事評論家は見抜けなかったのでしょうか。それとも、見抜けたが否定し続けたのでしょうか。


 


次も専門家ならどういうふうに表現するのでしょうか。


「引きこもり」だから「引っ張り出す」というように聞こえます。引きこもりを訳もなく閉じこもっているから「引っ張り出す」という言葉になるのではないか。どこか精神論みたいだ。支援するで良いのではないか。


 


「引きこもり支援『引っ張り出す』衛藤1億相が発言、批判招くか


6/16() ヤフーニュース・共同通信


 衛藤晟一1億総活躍担当相は16日の記者会見で、引きこもりの人の支援団体と17日に意見交換すると発表した際「いろいろな形で引っ張り出したい」と述べた。引きこもりの人を自宅から無理やり連れ出す「引き出し屋」と呼ばれる業者のトラブルが相次いでおり、発言は当事者や家族らの批判を招きそうだ。(以下略)


 


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「老いの孤独と生活形態」   [高齢者]

 

 最近、孤独についての本が目立つようになった気がします。そのなかのひとつに下重暁子著『極上の孤独』があります。下重氏は、小学2年生で結核になり、2年間自宅の一室で安静にしておく日々を送ったそうです。「私は、幼くしてその愉しさを知ってしまった。誰にわずらわされこともなく、自分と向き合い、自分自身を知ることは、極上の時間であった」と述べています。当時の結核の治療は安静が中心でした。

 下重氏と比較するようなことではありませんが、私も病弱であり、小学一年生の時は病欠が多かった。1学期は特に多かったが、2学期以降は大幅に減りました。下重氏のように孤独を愉しむこともなく、ぼんやりと過ごしていたと思います。高熱を出してドジョウを額にのせて解熱させるということもしていましたが、農薬でたんぼからドジョウが消えました。ドジョウの効果があったのかどうか分かりません。

 今は、老いて孤独といえばそうですが、不便に感じたことはありません。老人は孤独がメンタルヘルスに影響するのだという。『精神科医がみた老いの不安・抑うつと成熟』(竹中星郎)では次のように記されています。

「年をとるとは孤独に耐えることである。高齢を貫いているひとの多くは、若い頃から一人暮らしで生きてきたが、彼らの大半はひとのつながりをもっている。孤独の寂しさに耐える原動力はひととのつながりなのだ」とする。2015年統計では65歳以上で単身世帯624.3万世帯、夫婦のみ世帯746.9万世帯だという。独居が孤独だとは思いませんが、孤独感の引き金になるでしょう。一人住まいでないことは孤独感に陥るのを防ぐこともあるでしょうが、それで十分とは言えないでしょう。老いることは四苦のひとつです。覚悟して生きなければ

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文化・芸術は道楽か [社会]

 


 


朝ドラ「ひよっこ」の再放送を楽しみにしています。何もなければ16時20分から2日分30分が朝ドラの再放送の時間です。ところが、国会中継が16時で終わるというので楽しみにしていると国会の質疑が延びて、再放送は中止になります。政治が大事かもしれませんが、極端な見方かもしれませんが、一日の終わりにドラマを見て明日もがんばろうと思っている人もいます。文化・芸術にはそんな力があります。政治が大切だと理解しているつもりですが、文化・芸術にも相当の地位を与えたいと思います。そんなことを問う記事がありました。


 


文化芸術は「不要不急」か 早稲田大教授・藤井慎太郎さん2020/6/16 西日本新聞 」では、文化芸術は道楽で一部の人が楽しむものだと言われているという。それに税金は使わないとする傾向があるのだという。だとすれば、花見に税金を沢山投入するのは許されないことではないか。藤井氏は、ヨーロッパと日本の考え方の違いを指摘しています。


 


「ドイツの文化相は3月、「アーティストは生きる上で不可欠だ」と表明し、文化芸術分野を含む自営業者らに事業費約100万円の即時支援を約束し、安心感を与えた。()


 自粛要請が続いた日本では同時期、安倍晋三首相が「文化、芸術、スポーツの灯が消えてしまってはもう一度復活させるのは大変だというのは承知している。ただ税金で損失を補填(ほてん)することは難しい」と発言、関係者を失望させた。


 こうした対応への批判や窮状を訴える関係者の働き掛けを受け、4月に成立した補正予算には個人事業者に最大100万円を支援する持続化給付金が盛り込まれた。芸術分野に多いフリーランスも含まれ、金額も他国に見劣りはしないが、支援から漏れる層がないか注視する必要がある。(一部引用)


 


 文化芸術が「不要不急」というのは日本の歴史に関係しているのだろうか。歌舞音曲を含めて、「不要不急」であろうはずかない。歌謡曲などで生きる勇気を得た人は少なくないはずです。


 


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もっとゆっくりと

 


 


「コラム 時代ななめ読み この詩を知っていますか2020/6/14 西日本新聞 永田 健 」では、60年安保闘争で、国会前でデモ隊と警察が衝突したなかで命を落とした東大生の樺(かんば)美智子さんが命を落とした。その日から615日でちょうど60年だという。


永田氏は樺さんが残した「最後に」という詩を紹介しています。


そして、コラムを次のように締めくくっています。


「『理想を追う』とはどういうことか。安保、さらには幾多の社会運動にとどまらない普遍的な人間の苦しみと願いをうたった詩は、樺さんの死から60年たった今も私たちの胸を打つ」と。


 


コロナ禍で個人情報が簡単に手に入れられる社会になっていくように思えます。とまどう老人など捨て置かれているようです。だが、正確な情報が伝えられているわけではないのではないか。巨大な情報がどこかに集積されているように思われます。その実態が知りたい。


イージスアショワは、配備地の凍結という事態になったら、元々役に立たないと言われていたと新聞が書く。韓国では反日デモより、反米デモが桁違いの規模であることなどは伝えられていない。情報は操作され、加工されていないか。もっとゆっくりと変わるべきではないか。立ち止まることも必要ではないか。ここで気づいた誰かの受け売りではないかと。


作家の高村薫氏は次のようにコロナ禍の今をどう生きるかを次のように締めくくっていました。


「蔓延するウイルスの下で大量の情報に振り回され、右往左往するわが身の姿を、一度鏡に映してみよう。そうしてとりあえず苦笑いの一つでも浮かべてみる、こころの余裕と冷静さが、人間を救うのだと思う」(2020614日西日本新聞コロナ禍と私たち)


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嬉しいニュースも [障害者福祉]

 



 



「電子書籍ネットで貸します 春日市民図書館、来館不要で利用促す2020/6/12 西日本新聞」に注目しました。利用者は市民か、市内で就労か就学かが条件。私の住む街ではありませんが、移動図書館に続く、貸し出し方式になるものと期待されます。移動図書館は坂を下ったところにあります。利用が年々厳しくなります。俟たれるわが町も。



 



話は変わって、コロナ禍の補填についてです。医療・介護に続いて障害者施設にも補填と職員に対する給付金の話です。



 



「障害者就労事業所に50万円 コロナ禍で異例の工賃下支え



20200609日 福祉新聞編集部



  政府の2次補正予算案に盛り込まれた、障害者就労継続支援事業A型、B型事業所への一時金が、1事業所当たり最大50万円になることが分かった。新型コロナウイルスの影響で生産活動収入が相当程度減った事業所に限り、支出分を補てんする。()



 新型コロナの感染者や濃厚接触者が発生した施設の職員には1人20万円、発生していない施設の職員には1人5万円を支給する。利用者と接する職員であれば、正規・非正規や職種は問わない」



 



 障害者施設が対象にされたことを率直に評価したい。介護の蔭になりがちでしたので。


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100周年の時の記念日 [平和]

 


 


 6月19日は福岡大空襲の日です。アメリカではオクラホマ州で19日に党員集会を予定していたという。19日は「奴隷解放記念日」になるので20日にずらすという。


日本では1945年6月ごろから各地での空襲が続きます。8月の原爆投下という非人道的なことが起こりました。その後遺症は今も続いています。風化させることなく、受け継いでいくことが期待されていますが、若い人の中での活動が続いているので心強いです。


 


「コラム 春秋 2020/6/10 西日本新聞 」は時の記念日を次のように紹介しています。 


 


「▼時は流れて1920(大正9)年。故事にちなみ、日付が記録に残る610日が「時の記念日」に定められた。「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」と国民に呼び掛けるためだ。まだおおらかな時代だった


▼さらに100年の時が流れ、日本は欧米を追い越した。シチズン時計の調査では、ビジネスパーソンの98%が「日本人は時間に正確」、78%が時間に最も厳しい国は「日本」と回答。遅刻を許せるのは57%が「10分まで」。近頃は電波を受信して時刻を自動修正する時計も増えた


▼ただ、時間に厳し過ぎれば窮屈にも。水が落ちたら太鼓をドーン。そろそろ飯にしようか-。そんなのどかな時代を想像してみる100周年の時の記念日。(一部引用)


 


 私が働きはじめた1960年代は土曜日が午前中勤務で「半ドン」と呼んでいました。半ドンの語源は諸説あるというが・・・。博多のまつりのドンタクとする説もあるとか。半ドンの日は朝からマージャンのメンバー決めが多かったですね。「半ドン」を知る人はもはや化石世代と呼ばれているとか。


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 隣りの国のことなのに [読書]

 




韓国 現地からの報告 (ちくま新書)

韓国 現地からの報告 (ちくま新書)

  • 作者: 伊東 順子
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: 新書



 


韓国在住の伊東順子氏の『韓国現地からの報告』を読みました。


韓国では「再分配を支えていた親族共同体が崩壊しつつあること。これは重要だ。過去には金持ちの親戚が援助してくれたのだが、最近は何もしてくれない。よって再分配がされないばかりか、身近なところで格差への不満や怒りや嫉妬が蓄積される。ただ、日本のような『逃げ切り世代』はまだできていない。年金制度は歴史が浅く、韓国の高齢者自殺率は世界一、高齢者の約半数が貧困であり、それを支えるすぐ下の中高年もしんどい」とある。


 


 親族共同体が崩壊しつつあるというとは、儒教社会も経済の前には太刀打ちできなかったことか。高齢者の貧困率が高い国はでほぼ半数の(2015年OECD)1位韓国、日本は4位だという。日本の「逃げ切り世代」と言われる団塊の世代は厚生年金であればなんとか食べていけるかもしれないが、国民年金だと月5万円程度という人も少なくない。10万円の給付金に関連して年金生活者はコロナで支給額が下がっていないのだから寄付すべきだと意見が投稿欄に掲載された。すると下がってはいないが寄付する余裕がないとの意見も載りました。年金といっても国民年金、厚生年金、企業年金などがあります。行き違いにならないようにしたい。


隣りの韓国のこともよく知ってから意見を述べたいと思いました。


 



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