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病は闘うものですか [てんかん]

 

 

今年、一昨年とALSで知り合いが亡くなりました。私より若く尊敬していた人でした。

 

「(声)闘えない病気あること知って 57歳 2018430日朝日新聞

 「闘病」という言葉が嫌いでした。夫は筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、昨年12月に亡くなりました。進行性の神経難病で治療薬もありません。徐々に体が動かなくなり、食べることも話すことも出来なくなりました。残りの人生で「今日よりいい明日」は有り得ないのです。

 そんな生活の中で、「闘病」という言葉を時々見聞きすると、「闘える病の人はいいよね」と感じていました。

 夫は私と24時間一緒にいられることを幸せだと言い、病気中に3人の孫を授かったことに感謝していました。病の全てが闘えるものではないということ、そして病気でも得られる幸せはあるということを、夫との日々から学びました。」

 

私もまた持病とつきあってきました。そこの団体の本にも「〇〇との闘い」という表現されていました。私には闘いというより、どう受け容れるかが勝負だったように思います。それも含めて闘いといっていたのかもしれませんが、闘うものではないように思ってきました

 

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見過ごされた問題 [てんかん]

 

 

旧優生保護法に基づく強制不妊手術について取り上げられることになりました。ドイツのT-4作戦という障害者虐殺は問題になりましたが、日本の「断種」は問題になりませんでした。てんかん運動に関わったものとして忸怩たるものがあります。旧優生保護法があった頃、女子大生が授業でてんかんも対象であるとの講義があり、ショックを受けたという相談がありました。教授にてんかんは遺伝病ではないので法自体に誤りがあるという意見を贈りましたが、法がある以上教えるのは当然だという意味の返事がありました。それ以上の展開には知恵は浮びませんでした。

 日本における障害や病気に対する遺伝性だという考えは根深いものだと思います。そして、下記のような背景も加わります。

 

「(社説余滴)「声なき声」をきく力2018427日朝日新聞社・高木智子

 ことの本質は同じなのに、なぜ見過ごされてきたのか。20年ほど前からハンセン病の取材を続けてきた私の、反省を込めた率直な思いである。

 旧優生保護法に基づく強制不妊手術のことだ。今年になって60代の女性が、謝罪と慰謝料を求め、国を相手に裁判をはじめた。

 国家権力によって子どもを持てない体にされ、人生の可能性が奪われた。「知らないうちに」「施設の人につれていかれて」。家族にさえ隠し、語れずにいた苦しみを語り出す人が後に続いた。

 思い起こしたのが、2000年ごろ、やはり国を相手に強制隔離政策の非を問う裁判を起こしたハンセン病の人たちを取材した時のことだ。

 「一番、言いたくないことを、話さなければ、だれも分かってくれません」

 「断種」と呼ばれる不妊手術をされた過去を、鹿児島の療養所に暮らす上野正子さん(91)と夫(故人)が勇気を振り絞って、証言した。

 戦後の日本で、非人道的な政策が行われていたのは、優生保護法に基づく強制手術も同じだ。この時、私たち社会が強制手術の被害にも正面から向き合うことができていれば、その後の展開は違っただろう。

 優生保護法はハンセン病、知的障害、遺伝性疾患などを理由に不妊手術を認めた。96年の法改正までに約2万5千人が手術を受けた。うち1万6千人は本人同意のないもので、障害者たちだ。

 これまで障害者と支援団体は再三、国に謝罪と補償、実態の解明を求めてきた。国連の女子差別撤廃委なども日本政府に勧告を出した。

 だが、振り向かれない。私も気づけなかった。なぜだろう。冒頭の裁判にヒントがあった。原告の女性の姿が会見場にない。(以下略)(たかきともこ 社会社説担当)」

 

障害当事者が語るのは困難ではないか。それでも誰かが語られねばならない。

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涙した患者 [てんかん]

 

 

「笑ってこらえて」で、宝満山で初日の出を待つ人たちを紹介していました。毎日のように上ってくる人たちもあれば、仲間同士のグループもあります。若い頃上ったことがありますが、結構厳しい山です。最近は登山口の竈門神社の紅葉を見に行くことがあります。社務所も新しくなり、縁結びを願う若い人たちが多いですが。

 

「コラム 花時計

ここ1カ月ほどせきが止まらず、寝苦しい夜が続いていた。取材相手との会話も支障を来し、医療施設を3度変えた。インフルエンザでもなく、 原因不明のまま、抗生剤や強めのせき止めを使い続けても止まらなかったわらにもすがる思いで4施設目の扉をたたいた。福岡市内にあるその内科で経過を説明すると、「俺が全力でせきを止めるけん。夜もぐっす り寝られるばい」と医師。 治らなかったら患者に責められるリスクもあるのに、ばりばりの博多弁で 治すと言い切ってくれ た。医師の前で思わず涙した診断はせきぜんそく。吸入薬などにより数日後、うそのようにせきが止まった。今はぐっすり寝られている。患者に心から寄り添い、安心をも処方してくれた医師に、お礼を伝えたい。(森下公貴)

201832日西日本新聞)

 

医師の言葉は重い。18歳で働きに出る私に「浮んでいる木を沈めるようなものです」と言われました。薬でじっくり治すしかない道がないことを諭したのだと思います。当時のてんかん医療の限界だといえます。今は治る人が圧倒的に多い時代です。

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「60歳からの主張」に共感 [てんかん]

 

 

新聞のコラムからです。

 

「オピニオン  春秋

 堺市在住の桜井秀子さんは「新米保育士」。お年は64歳。子どもの頃、将来の夢を聞かれると「保母さん」と答えていた。還暦を過ぎてその夢をかなえた

▼20代で結婚し、2人の子どもを育てた。ボランティアで絵本の読み聞かせもしていた。20年ほど前から少子化のニュースが気になりだした。待機児童の問題は保育士不足にも一因が、と思った時、幼い日の夢が胸によみがえった

▼一念発起、国家試験に挑戦。見事合格し、保育士の資格を取った。が、別の問題も。働く場所を探しても、年齢で敬遠されることが多かったのだ。「保育士は体力が必要なのは分かっている」と桜井さん

▼それでも大切なのは「子どもたちにお母さんのように接すること」。子どもに愛情が持てる人なら誰でもできる。時間に余裕のある高齢者を採用し、補助的に働けば良いのでは、とも考えた

▼第14回「60歳からの主張」で入賞した桜井さんのエッセーから紹介している。現在、保育園で働いている桜井さんを「おばあちゃん先生」と呼んで懐く子がいるそうだ。若いお母さんや保育士の相談役にも。3世代同居のような雰囲気の保育園もいい

▼日清食品の創業者安藤百福(ももふく)さんがインスタントラーメンを発明したのは48歳の時。事業に失敗し、裸一貫からの挑戦だった。安藤さんの言葉を思い出す。「人生に遅すぎるということはない。50歳でも60歳からでも新しい出発はある」=2018/02/13付 西日本新聞朝刊=」

  

 高齢者の社会貢献が進んでいますが、まだ少数派のように思います。ボラティアも求められています。てんかんの分野でも・・・。

 

「『世界てんかんの日』 正しく理解してもらう催し 東京212 1714分 NHK

「世界てんかんの日」の12日、突然、発作を起こして意識を失うこともある「てんかん」を正しく理解してもらおうという催しが、都内で開かれました。

日本てんかん学会などが開いた催しには、患者や家族、医師などが参加しました。

この中で、精神科の医師でみずからも患者の宮崎知博さんが講演し、「小学生の頃から自覚症状があったものの、『てんかん』を人に知られるのが怖くて検査から逃げていた」と経験を語りました。

突然、発作を起こして意識を失うこともある「てんかん」は、さまざまな原因で起こる慢性の脳の疾患で、学会によりますと、適切な医療を受けたり薬を服用し続けたりすることで多くの場合は発作をコントロールできる一方で、病気への偏見によって患者のいじめや解雇につながるケースもあるということです。

日本てんかん学会の池田昭夫理事長は、「『てんかん』と聞くと全身けいれんを起こすと捉えられがちだが、中には軽い症状もある。病気を怖がったり誤解したりせず正しく理解してもらいたい」と話していました。」

 

 

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レディガガも素晴らしいが [てんかん]

 

 

 

「札幌FWジェイが持病告白「同境遇の人を助けたい」 てんかんの薬飲み忘れ救急搬送

11/12() 8:28配信 スポニチ

 

持病を告白した札幌のFWジェイ

 4日の練習中に救急車で緊急搬送されたJ1札幌のFWジェイ(35)が11日、倒れたのはてんかんによる発作のためだったことを告白した。同じ症状で悩みを抱える人たちへ勇気を与えるために公表した。

 「若い人や他のアスリートでもてんかんを持っている人はいる。そういう人たちを助けたい」。ジェイは思いを込めて口を開いた。てんかんは薬で症状を抑えることが可能で、運動や通常の生活に支障はない。今回はジェイが薬を飲み忘れたことが原因。三上GMも「ドクターからも何の問題もないと言われているし、クラブとしてもきちんとフォローしていく」と説明した。

 子供の頃から持病と向き合いイングランド代表まで上り詰めたジェイ。だからこそ「てんかんを持っていても素晴らしい人生を送れることをみんなに知ってほしい。自分を信じて普通の人生を送ってほしい」とメッセージを発した。

 「隠すことでも恥ずかしい事でも仕事を邪魔するものでもない」。強い使命感で口を開いたジェイはこの日、道教大岩見沢との練習試合に出場。18日の清水戦(アイスタ)出場へ準備は万全だ。 (青木 一平)」

 

レディガガは難病を告白しました。病気が問題ではなく、差別や偏見が問題なのです。バス停で80歳だと名乗る男性が話しかけてきました。公設のプールに通っているのだという。そこは監視人がいて、てんかん発作があった人も助けられたし、全盲の人も泳いでいるという。真偽のほどは分かりませんが、施設は見たことがあります。障がい者の利用が多いのは確かです。

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病気を伝える [てんかん]

 

 

 

「元気ダネ!

高齢になると筋けいれん、いわゆる「足のつり」が多くなります。体内の水分量が低下する と、筋肉の伸縮を行うカルシウムイオン濃度の制御がうまくいかなくなり、けいれんを起こしやすくなるといわれています。 十分に水分を取れているかどうか確認してみましょう。 夜、寝ているときに筋けいれんの痛みに襲われる「夜間筋けいれん」の経験がある人も多い でしょう。高齢者を対象にした 大規模研究によると、50%以上が経験者とみられ、慢性化すると、不眠症などの睡眠障害を発症することもあります。 夜間筋けいれんは、筋肉量の 減少も原因といわれているため、ウオーキングやストレッチ 体操などを日常的に行い、筋肉 量の維持を心掛けてくだざい。 ただし、筋けいれんは、腎不全や糖尿病、下肢静脈癌(りゅ う)、動脈硬化など深刻な病気 でも起こるので、頻繁な場合は 専門医に相談してください。」(2017921日西日本新聞)

 

難病の人の交際では病気をどのようにして伝えるかが問題ですね。

 

「 わたしときどき患者 2人で寄り添うために

20代の難病のある人が集まる と、必ず始まるのが恋愛の話です。付き合う前に病気のことを 話した?恋人は病気をどこまで理解してくれている?恋人の両親には?ただでさえ悩みの尽きない恋愛問題。難病患者にとってはなおさらです。 難病と恋愛は、サナトリウム 文学からヒット映画に至るまで、さまざまなコンテンツの題材となってきました。(略)

ここで「やっぱり誰も自分のことは分かってくれない」諦めことはあまりに簡単でした。 彼の無理解は、私のせいでもある。つまり、知らないから分からないのだと気付いた時から、 何をしたら疲れるのか、言われると傷つくことは何かなどを、衝突しながらもゆっくり説明 し、積み重ねていきました、数年後、彼は友人としてよき理解者になってくれました。 逆に、初めから「私の苦しみが分かる」と言って好意を伝えてきてくれた人もいました。「恋

人に病気のことを打ち明けたら、そんなの気にしないと言ってしまった」難病の友人もいます。病気をよく知らないうちに「分かった」と言われるの、正直、複雑なものです。一方て

別の友人は「病気の姿は見てくれないから隠しておいてほしい」とはっきり言われました。(以下略)(難病ネット・リーディング福岡代表、熊本市)」(ますし、同前)

 

体験的に思うのは、理解してくれる人もいますし、理解してくれない人もいます。それを含めての恋人つくりではないかと思っています。ただ、自分が病気や障害について理解することが先決ですが。

 

 

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比べないでほしい [てんかん]

 

 

『ルポ 希望の人びと』(生井久美子著)を読んでいますと、認知症当事者が意見を述べると、「あの人は認知症なの」と疑うそうです。それは「何もわからなくなる」という認知症という先入観があるからでしょうか。

 私の場合、てんかんですが、40歳代に完治したというと「軽かったのね」と言われることです。てんかんの場合難治性の人が一定数いますし、私の場合は、てんかんの類型からすれば加齢とともに脳活動の低下によって発作が出なくなるタイプです。ですが、大発作というものですので、いつ襲ってきて、大騒動になるのですが、それを自分で知ることはできません。倒れる前から意識がないのですから。

 てんかんの当事者より、親御さんからそう言われることが多いです。子どもが大変な様子を見ているからでしょうが、自分のところが大変だと言われると何も言えません。例えば、発作としては意識がなくなりますが、倒れることもなく、まもなく回復します。見た目では私の方が派手でまわりの反応は厳しいと思いますが、てんかんの種類としては、軽い発作に見えるのですが、脳に損傷があったりしますので治りにくいです。でも、最近は新薬も増えてコントロールされる人は大幅に増えていると思います。

 ですが、発作は個人差が大きいですし、生育環境も異なります。「軽かったのね」と簡単に言わないでもらいたい。てんかんと向かうものは共通していると思います。同病者の家族から言われると、てんかんとの闘いを否定されたような気分になります。

 大変さを伝えたいのでしょうが、上手な言い方とは思えません。もちろん、大変な心配されていることは分かりますが、比較はしないでもらいたい。その人にとってはそれがすべてなのですから。

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パープルデー [てんかん]

 

 

「就農支援の星 志布志モデル 55

 地方の人口減少や高齢化、中山間地の衰退、農林
漁業への若者の担い手不足 が盛んに言われている。そんな中、新規就農希望者が 頑張っている地域がある。 鹿児島県志布志市とJA
がつくった農業公社。新規 就農者を独自の研修制度で 受け入れる。研修1年目は 毎月単身で15万円、夫婦 で25万円の手当を支給。2
年目は独立経営に移る。 ピーマン栽培農家からの 土地購入の的確なアドバ不 スを受け、独立後もJA
きめ細かいフォローがある という。最近10年で一人の 離農者も出ていない。県外からも迎え入れ、地域でピ

ーマン農家として独立できるよう全力でサポートしている。この発想が新鮮だ。「志布志市モデル」として地方創生、特に地域活性化に大いに参考になる。」(201731日西日本新聞)

 

てんかんの啓発の新しい動きに当事者が反応しています。

 

 「てんかんへの理解、みんなで共有を! 「パープルデー」合わせ皇居外周でイベント

     
2017
34日東京新聞

 

    二十六日は脳の病気「てんかん」への理解を広める「パープルデー」。世界各地で啓発行事が行われ、都内でも十二日、皇居外周を紫色のものを身に着けて走ったり歩いたりする「皇居RUN&WALK」がある。参加する患者グループのメンバーは「世の中に病気のことを知ってもらうとともに、患者や家族には仲間がいると伝えたい」と訴える。 (奥野斐)

 パープルデーは二〇〇八年にカナダに住む患者の少女の発案で始まった。紫色は孤独のイメージとされるが、それを身に着けた人がたくさん集まることで「患者を独りぼっちにしない」との思いが込められている。米国など三十カ国以上に広がり、国内では、医療従事者などでつくる「全国てんかんリハビリテーション研究会」が取り入れた。今年は都内のほか仙台や青森など約十カ所で行事を予定している。

 てんかんは、脳の神経細胞が一時的に過剰に働くことで意識を失ったり、けいれんを起こしたりする病気。年齢に関係なく発症し、日本てんかん協会によると、約百人に一人の患者がいるとされる。原因はさまざまで、症状も短時間ぼんやりするケースから、全身をけいれんさせて倒れることまで幅広い。約七割は薬の服用で発作を抑えられるが、無理解や偏見も根強いという。

 同協会都支部の女性患者らのグループ「さらだぼうる」のメンバーは月に一回集まり、治療と妊娠、出産など女性特有のテーマも含めて意見交換や交流をしている。当日は「病気を正しく理解してもらいたい」と約十人が参加する。

 由利(ゆり)愛さん(47)は、高校生の時から数十秒~一分ほど意識がなくなる発作があるため、薬の服用を続ける。病気と分かってもらえず、周囲に「ぼーっとしている」などと言われることもある。

「交通事故を起こすなど、患者にマイナスの印象を持つ人も多いが、普通に日常生活を送っている人もたくさんいる。社会的な認知を高めたい」と話す。

六年前の脳の病気が原因で発症した成瀬由紀さん(38)は「いつ発作が起きるか分からない不安が大きい。患者の心配が減り、病気をオープンにできる環境が整うよう、病気のことを知る人を増やしたい」と語った。

         

 十二日の「皇居RUN&WALK」は歩く人が正午、走る人が午後零時半に皇居桜田門内側の広場に集合。事前申込制で飛び入り参加も可。詳細は「パープルデー」のホームページへ。」

 

なかなか理解しにくいことです。そのひとつに、発作を説明することが当事者には難しいことが多いからです。多くの場合、発作時に意識がないか、朦朧状態にあります。それは、周りがどういう反応を示しているかを知ることが難しいのです。推測しかできませんが、最近は画像を利用することも多いので、以前よりは良くなっていると思います。自分ことを正確に知ることの困難があります。

 

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