放送案内 [社会福祉]
*憲法記念日特集「いま問われる25条“最低限度の生活”」
総合テレビ 2009年5月3日(日) 午前9:00~午前10:30(90分)
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-05-03&ch=21&eid=28694
*ETV特集「いま憲法25条“生存権”を考える~対論 内橋克人 湯浅誠~」
教育テレビ 2009年5月3日(日) 午後10:00~午後11:30(90分)
http://www3.nhk.or.jp/hensei/program/p/20090503/001/35-2200.html
応益負担の意味を考える [社会福祉]
社会福祉の世界などで行政が進めているのが「応益負担」と言われるものです。福祉の制度を利用した場合は利益があったのだから「受益者」と呼び、利用した人から応分の負担をしてもらうというものです。これに対して、障害者自立支援法が求める負担については憲法が定める「健康で文化的な生活の保障」「幸福追求権」などに違反するとして全国で裁判が行われています。また、障害者自立支援法については見直しをして、改正法案が提出されています。それによると、当初の案の1割負担に対する批判が強くて度重なる軽減措置がとられました。その軽減措置で定められた金額を「応能負担」と呼ぶことにするというのが政府・与党の考えです。「応能負担」というのは所得に応じての負担を求めるというものですが、障害者自立支援法以前はそうでした。その頃は、障がい者の所得が低いのでほとんどが無料でした。でも、今回の案は所得が低くても一定額は負担しなければなりません。選挙向けに看板を書き直したものだと思われます。佐藤幹夫氏は『ルポ 高齢者医療』(岩波新書)で次のように述べています。 この一○ 年、筆者は特別支援教育、障害者福祉、高齢者の医療と介護、障害者をめぐる司法などの現場を取材しながら、そこで働く人々が社会変容の圧力をまともに受け、混乱と困惑と葛藤の渦中にあるさまを見てきた。そして障害をもつ人びとや高齢者自身が、まず真っ先にそのツケを支払わされている、という現実を幾度となく目にしてきた。
その一つに「応益負担」という考え方がある。障害者自立支援法や後期高齢者医療制度などはその典型だが、障害当事者も、高齢者自身も、公的支援(益)に対しては応分の責任を担うという考えで、小泉改革以降はおおむねこの方向で社会保障の制度がつくられてきた。いまだ筆者のなかでは現在進行中の課題なのだが、
社会保障の基本理念と「応益負担」という考えは、果たして矛盾なく両立するのか。たとえば多くもてる者にとっての「応益負担」と、わずかしかもたない者にとっての「応益負担」のもつ意味合いはまったく異なる。もたざるものであればあるほど、負担は重くのしかかることになる。これが応益負担の基本的性格である。ところが一方、いま広くこの国に蔓延しているのは、自分だけが割を食っているという「不公平感」である。そしておそらくこの不公平感こそが、自分よりももたざる者に対して「応益負担」を当然とするモチーフとなっている。しかし弱者に求める応益負担は、とどのつまりは自分自身に返って来る。跳ね返ってくれば、応益負担を求める感情はさらに高まり、ますます不公平感を募らせていく。 佐藤氏が指摘する「不公平感」こそが弱肉強食社会を是認しているかもしれません。例えば、国民年金でもらうものより、生活保護費が高いというのもあるでしょう。年金制度が問題なのに、何か、他者との比較にいつのまにか身を置いてしまうことが多いのです。それは、実感として分かりやすいからでしょうが。そして、年金の納入率は下がり続けています。そうすると、社会連帯での負担という発想は瓦解します。制度設計をどうするのか。そして、税金の使い方をどうするのか。消費税という安易な方法ではこの国の将来は暗いです。タレントの清水さんが自殺しました。それは、介護を自己責任として抱え込んでしまった仕組みが「殺意」になったのではないか。
社会保障基本法の提起 [社会福祉]
昨日 昔の同僚から近況の挨拶みたいなものがあり、60歳での定年退職が増えて再就職が難しくなったという。年金受給までどうするか、難しい時期だという話でした。同僚の顔を思い出しながら、健闘を祈るしかなかったのですが。
福岡県保険医新聞は学習会での伊藤教授の講演を伝えています。
昨今の急速で深刻な雇用・生活破壊について「日本は年功序列、終身雇用を前提として社会保障制度を構築したが、日本型雇用形態が解体されえ結果、失業すればそれが深刻な生活破壊となる」と、雇用崩壊が生活破壊に直結する仕組みを解説した。構造改革で進められた社会保障改革を「保険なければ給付なし」の保険原理の徹底にあるとして、「貧困化が進んでいる現状での保険原理の徹底参加者は熱心に耳を傾けたは、社会保険から排除される負担能力の低い(ない)人の増大を意味し、皆保険の空洞化」となると警告した。
「生活保護や失業対策で強調される『自立』、各施策での給付抑制・負担増により社会保障は危機的状況にある。そこで、社会保障の充実を求める活動の対抗軸の一つとして『 社会保障基本法』 を作る運動の意義がある」と社会保障基本法制定の重要性を強調した。
一方、後退する社会保障の各施策の後退に対して、それを違憲とした裁判が多く争われてきている。古くは朝日訴訟である。同訴訟の最高裁判決は社会保障の諸施策を「立法府の広い裁量」という見解を示した。つまり、実行法として定められた各施策は行政の裁量の範囲であるとし、社会保障の拡充に司法が独自の判断を回避してきたことを伊藤教授は指摘した。
裁判闘争が取り組まれていますがその限界も現状ではあります。裁判と合わせての法の制定が必要ではないかと思いますが。
株立ちケヤキのように [社会福祉]
福岡銀行 車の前が株立ち欅
コーヒー販売所の喫茶コーナーに寄りましたが、この時間女性ばかりで、早々に引き揚げてきました。
麻生さんは遺産相続の税の軽減に熱心なようですが、これに対する批判があまり聞こえてきません。ばらまきを選挙前にして選挙後増税待ち構えているということをほとんど伝えません。お陰で支持率も回復したということで同慶の至りですが、4月からは母子加算が打ち切られ、老齢加算は既に打ち切られています。母子加算打ち切りについては政府は就労支援に力を入れるという政府広報機関みたいなことを伝えている新聞があります。現在の福祉切り捨て策は、すべて就労支援という名目でされています。それは、企業収益があがればそのこぼれてくるしずくを吸って生き延びれるという理論。「トリクルダウン理論」という新自由主義の理論の上に成り立っています。構造改革の中心理論です。今の企業の状態からすれば、こぼれ落ちるものもないので、あきららめろということでしようか。
先日、老齢加算を打ち切られたことに対して裁判を闘っている人の手記を読みました。80歳を超えているのです。それでも、闘いに立ちあがる人がいるのです。ふと、「株立ちケヤキ」のことを思い出しました。よく理解していないところもありますが。
株立ちとは、切られた株の上部から芽が出て立ち上がった木のことだという。(西日本新聞「なんしようと」ゆり)。福岡銀行グループの本店の公開空地にあるものは、300年に二度切られたもので、1株から24本ものケヤキが出てきています。樹高13メートルだそうで、バスの中から撮りましたのであまり見えませんが。企業としてもケヤキにあやかろうというのもあるのかも。
少子化対策に保育士の倍増を [社会福祉]
もうひとつは、西日本新聞での「【連載】もうひとつの非正規 “公”の現場から<3>保育士配置 子どもへの影響議論少な」というのがあります。ネットに掲載されていますので全文はご覧ください。
長崎市は「4月から15カ所ある市立保育所の職員配置基準を見直し、保育士数を減らす」
「国は2002年、待機児童解消のため保育所数を増やそうと、「パート保育士(非正規)は保育士総数の2割まで」という制限を撤廃した。これを境に公私立問わず非正規保育士が増えた。自治労が昨年行った調査では、全国の公立保育所の非正規率は50%に達している。長崎市もこの12年間、正規の保育士は採用せず、1年契約の嘱託を増やしていった。昨年4月で232人中、106人、46%が嘱託という。」
配置基準もヨーロッパなどと比較しても低いという。
ホームレス支援は [社会福祉]
病院へ
リハビリの後に診察。血液検査でコレステロールが上昇しているとのこと。その他は特になく帰ってきました。
ホームレスのひとが増えています。予測されたとはいえ昨日も駅の周辺で見かけました。福岡市はどうしても増えると思いますが
仕事が増えればいいのですが
昨日の研修会でビッグイシューの宣伝ビラが配られました
ホームレス 福岡市187人増 県発表 県内の8割が集中
県は9日、1月に行ったホームレスの実態調査結果を発表した。自治体別では、福岡市が最多の969人で、前年同期比187人(23.9%)の増加。ほかの自治体が減少か微増の中で、唯一の大幅増となった。これに伴い、県内全域でも同155人(14.3%)増の1237人に上った。県内ホームレスの8割近くが福岡市に集中している。西日本新聞
生活保護で弁護士会相談 [社会福祉]
生活保護受給者向けに当番弁護士、福岡県弁護士会が導入
大揺れ雇用
雇用情勢が悪化する中、福岡県弁護士会は3月2日に生活保護版の「当番弁護士制度」を導入する。
日曜日も相談を受け付け、無料で市区町村への受給申請に同行したり、訴訟になった場合の代理人を務めたりする。同弁護士会によると、こうした取り組みは市民団体が行っている例はあるが、弁護士会単位では全国初という。
(略)
受け付けは天神弁護士センター(092・741・3208)など。年末年始と盆を除いて無休。平日は午前9時~午後7時、土日祝日は午前9時~午後1時。(川口知也)
(2009年2月23日15時33分 読売新聞)
権利擁護の話のご案内 [社会福祉]
昨日はリハビリや会議などがあり少し疲れました。朝 NHKでリハビリの話がありましたがリハビリにいきましたので一部しか見れませんでした。
>上田晴男さんの講話
>「全国の権利擁護活動について」
>
>
>
>と き:3月4日(水)午後6時30分~8時30分
>
>ところ:久留米市庁舎 3階 301会議室
>
>内 容:◆ PASネットの活動
>
> ◆ 全国権利擁護支援ネットワーク
>
> ◆ 質疑応答
>
>
>
>上田晴男さんが 熊本にこられるので、その帰りに久留米によってくださいます
。
>
>上田さんは、兵庫県西宮市のNPO法人 PASネット 理事長で、社会福祉士です。
>
> http://www.pasnet.org/
>
>昨年度から国の助成金を得て全国の権利擁護支援活動団体のネットワーク化を図
られ、調
査と各地での研修会を開き、30団体で全国権利擁護支援ネットワークが発足し
ています。
>
>成年後見や権利擁護で活動している方、関心のある方は、ご参加ください。
>
>
>
>*終了後に上田さんと会食しますので、ご希望の方はご連絡ください。
>
>問い合わせ:藤林詠子 090-4779-4862
>
>
>
母子加算・児童扶養手当など母子家庭からもしぼりあげ [社会福祉]
「03年度全国母子世帯等調査によると、母子世帯数は約123万で、5年前より28%増えた。83%が働いているが、正社員は39%で前回より12ポイントも減少。パートや派遣社員が半数を超え、平均就労年収は162万円に過ぎない」
母子家庭の実態は 今年発表された「全国母子世帯等調査」(厚生労働省)などでは次のような実態です。 (1)就労年収は171万円で、全世帯の平均所得の37.8%。(2)就業している人は84.5%で、雇用形態は、臨時・パートが43.6%、常用雇用者が42.5%でした。(3)母親が困っていることは「家計」が46.3%で最も多く、「仕事」18.1%、「住居」12.8%と続きました。(4)「あしなが育英会」によると、自殺や病気、災害で父親を亡くした遺児母子家庭の05年の平均勤労年収は139万5000円で、一般家庭の平均年収の31.9%。(朝日新聞2007年10月18日) (1)「常用雇用転換奨励金」(パートから常用に転換した企業への奨励金)は予算に対して12.4%の実施(朝日新聞2007年10月22日・2006年度実施状況)(2)「高等技能訓練促進費」(資格取得時の生活費補助)は70.4%。(朝日新聞・同前)(3)「自立支援教育訓練給付金」(教育訓練講座修了者経費補助)は45.6%(朝日新聞・同前)(4) 法律に基づく報告でも、「高等技能訓練促進費」で資格取得しても就職したのは29.9%。(母子家庭の母の就業の支援に関する年次報告03年から06年)生活保護の母子加算は削減されます。子ども一人23,310円(1級地)で全国で8万件ほどでした。代わりに就労促進費という名のものに変えます。これも、挫折するでしょう。就労促進型福祉といわれるものが成功した例は世界中にはありません。本当に仕事につくのにはどうするかという視点がなく、金だけを削減しようとしても国民を切り捨てるだけにしかなりません。
暮らしを支える仕組みが機能していない [社会福祉]
派遣村のことはヨク取り上げられましたし、派遣村に対しての支援は政治家も、行政もしましたが、もれていることがまだ多くありました。
脳卒中で入院した81歳の方は身体障がい者手帳を持っていますが、障がい者医療証の申請をしていなかったため、5年間にわたって助成を受けることができなかったという。(西日本新聞)それは、申請がないと交付しない仕組みであることから、遡っての支給もありえないという。手帳を交付したときに同時に説明する仕組みがないのではないかという意見でした。
宮城県では相次ぐ生活保護の打ち切り、却下などについて不当だとして支給するようにという指導がされました。まだ、明らかになっていないものもありそうです。北九州市で大きな問題になりましたが、依然として抑制の動きが止まっていないことを示しています。反面、派遣村の人に対しては申請3日以内に沢山の人に支給され、住民票がないので申請できないと言われている人もまだいます。仙台市では受給の辞退届を出しているが、ともに「市職員から無理に書かされた」と語っているという。北九州市と同じ方法です。
10日に埼玉県で全焼した家は、電気を止められ、ろうそくで生活していて燃え移ったのではないかと言われています。「年金を受給しておらず、離婚した夫から月5万-8万円の仕送りを受け生活していた。『金に困っていた。9日に生活保護を受給できるか相談するため、市役所に行った』と話しているという」こうした話のなかにあるのは、行政の努力次第でできることが沢山あること。そして、政治にはもっとできることがあるのではないかと思うのですが。