消える造語 [社会]
本の処分をしているのですが、読んだことさえ忘れている本が少なくないという塩梅です。目にとまった本を読み直したりして処分ははかどりません。「断捨離」も生き残るのでしょうか。そんなことを考えたのは10年ほど前に刊行された『逃げる中高年、欲望のない若者たち』(村上龍著)には次のように述べられています。
「草食系と肉食系という区分けも、まったくどうでもいいもので、単に面白がってそう名づけただけで、あと5年もすれば必ず忘れ去られ、またどうでもいいような新しい言葉が発見されて流通することだろう。きっと日本社会においては、『どうでもいいような象徴的な表現』が必要とされているのだと思う。勝ち組&負け組という言葉が必要とされたのは、小泉構造改革で露わになったさまざまな格差が、勝者と敗者を浮かび上がらせたからだ」
時代を反映した言葉もありそうです。この本のタイトル「逃げる中高年・・・」というのは今もって使われています。年金の不合理を指摘したのでしょうが。何か筋違いのような気もしますが。
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