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後ろに迫れり [読書]

 


 


徒然草-無常観を超えた魅力 (中公新書)

徒然草-無常観を超えた魅力 (中公新書)

  • 作者: 川平 敏文
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2020/03/17
  • メディア: 新書



 あるテレビで食堂の主が「脳梗塞で 3回目はないよ」と言われて昼の営業だけにしたと語っていました。「魔の3回目」などと言われているそうですが、1回目.2回目と重なってきて症状が悪化するということのようです。深く理解しているわけではありませんが。


 私もまた今度あれば3回目ですので他人事ではありません。


 


 そんなことを思いつつ読んだ本が『徒然草/無常観を超えた魅力』です。そのなかの一節です。


 


「『死は前よりしも来たらず、かねて後ろに迫れり』と言う。これは死というものの予測不能性を、たいへんうまく比喩している。そうして死ということを本気で自覚するならば、たとえ親が老いていようが、子どもが幼かろうが、主君に恩があろうが、他人に情があろうが、そのようなものは顧みる暇はないはずだ」


 


この後に「庶縁」を断つべきだというそうです。ふと「楢山節考」を思いました。私のように病がある人だけでなく、みんなに共通することなのかもしれませんが、少し寂しい。


 


 


 


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