『棄民世代』を読む [読書]
棄民世代 政府に見捨てられた氷河期世代が日本を滅ぼす (SB新書)
- 作者: 藤田 孝典
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2020/04/06
- メディア: Kindle版
「棄民世代」とは、就職氷河期世代と政府が言うところの世代をさすそうです。そして「現在も困難を抱える層が多い」(『棄民世代』藤田孝典)という。そして政治がつくり出したものとも言えるでしょう。「非正規雇用の増加、少子化、貧困や格差の拡大、経済の低迷」(同前)に対し、有効な政策をとったのでしょうか。そしてコロナ禍の現在「就職氷河期世代」のことは意識的に無視され、大量失業時代になろうとしているのではないかと思いました。
私の世代は高度成長期の入り口に近い時期ですので仕事はありました。しかし、棄民世代は仕事そのものがあっても非正規雇用だったりしました。その世代も既に40歳代になっています。そうしたなかで、例えば、相次ぐ消費税の増税とも重なりますが、増税が10年後、20年後どういう社会になるのかという視点での論議はあったのでしょうか。有力な情報源である新聞が取り上げたでしょうか。
藤田氏は次のように述べています。
「あえて言おう。どうしようもない政府が上から目線で『人生再設計第一世代』というなら、我々は『棄民世代』である、と。あなたたちがずっと大事にしてこなかったし、一貫して政府や社会から見捨てられた世代である、と」(同前)
詳しくは本の中で。
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