『背高泡立草』を読む [読書]
朝ドラの主人公の息子が白血病との闘いになっていて、ドナー探しが難航しています。ドナー登録の詳しいことは「骨髄バンク」のホムペ―ジに掲載されています。これを書いている日の報道によれば、池江選手がプールで泳いだという。嬉しいことです。
古川真人氏の芥川賞受賞作『背高泡立草』を読みました。先祖が暮らした家がある島の草刈りの場面と、そこで暮らした漁師の先祖の話が丹念に描かれています。作者は福岡市生まれ・舞台は九州北部の島。本の帯には「草は刈らねばならない。そこに埋もれているのは、納屋だけではないから」とあります。今を生きている人たちが後を引き継ぐものがいなくても草を刈ったり、農作物を育てるという気概が絶えないことの証明のようです。先祖からの贈り物に感謝しているのかもしれません。
セイタカアワダチソウはアメリカ原産であり生命力が強いものだという印象があります。
あっと言う間に日本各地に広がりました。そこで、日本を支配下に置くアメリカと重ねた詩を読んだ記憶が甦ってきました。
方言が沢山出てきます。博多弁や筑後弁でも使うものもあれば、九州北部共通の方言もあるように思います。言葉も含めてていねいな描写に驚きました。
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