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何の役にも立たないとは [障がい者問題]

 

 

RKB毎日放送とはTBS系列の福岡局です。神戸が「かんべ」さんだとは知りませんでした。優生思想だという批判はありましたが、個々の人に届いているのだろうか。それは自分への問いにもなります。

 

「永田健の時代ななめ読み  RKB神戸君の仕事 2019/6/9西日本新聞 

 3年前の7月、相模原市の知的障害者施設に元職員が侵入し、入所者19人を刺殺する事件があった。

 逮捕、起訴された植松聖(さとし)被告(29)は犯行前、「障害者は安楽死させた方がいい」などと主張していた。極端な差別意識に基づく犯行として社会は衝撃を受けたが、なぜ彼がそんな思想を抱いたかなど、詳しい背景は解明されていない。

 その植松被告に面会を重ね、事件について問い続ける記者がいる。RKB毎日放送の東京報道制作部長、神戸(かんべ)金史(かねぶみ)君(52)だ。

 神戸君には自閉症などの障害のある息子がいる。

 2017年、神戸君は拘置所の植松被告に手紙を書き「障害者の家族である私に対して『なぜ事件を起こしたか』を自分の口で説明してみたいとは思いませんか」と面会を提案した。

 植松被告はこんな挑発的な返事で面会に応諾した。「自分の子どもがかわいいのは当然かもしれませんが、いつまで生かしておくつもりなのでしょうか」

 神戸君は同年12月から今年2月まで、6回にわたって植松被告と面会。植松被告はこう話したという。

 「障害者は間違っています。今後人の役に立つことはできない。安楽死、尊厳死を考えるべきです

 「身内に障害者がいる人は正常な判断ができないんです。現実見ましょうよ」

 神戸君が気付いたのは、植松被告が徹底的に「役に立つ人」と「役に立たない人」との間で線を引き、人間を分けて考えていることだった。神戸君はその都度「それは違う」と反論するが、植松被告は考えを変えない。一連の取材を経て、神戸君はこう語る。

 「植松被告の言うことは一見、分かりやすく聞こえるかもしれないが、浅はかだ。薄っぺらな知識で重大なことを判断している」

 「誰しも心の中に差別の心、内なる優生思想を持っていると思うが、それを認めてしまうと、社会は人間らしさを失ってしまう」

 取材の成果は1時間のラジオ番組として今年3月に放送され、このほど放送文化基金賞ラジオ部門の最優秀賞を受賞した。()

 先日、神戸君に会って「どうしてこんなにしんどい仕事ができるのか」と聞いた。正直、私にはこの奇怪な思想の人物と何回も向き合う自信はない。

 「いやあ、僕自身も面会の後はすぐに立ち上がれない。次に会おうと思うまで時間がかかるんですよ」。それでも続けるのは「半分は記者であり、半分は親であるから」だという。

 社会の常識を超えた事件が起きると、われわれの社会は「引きこもり」とか「ネット依存」とか、分かりやすいストーリーを探し出して安易に納得しようとする。それができない時は「心の闇」で片付ける。(以下略) (特別論説委員)」

 

新出生診断での中絶希望者が高いという。障害のある人を産むことは「リスク」であり「不幸」だという本音があるのだと思います。そして、行くつき先に障害のある人との心中みたいな「殺人」になります。今の社会でも障害のある人が生きていくには困難があります。あるタレントが「引きこもり状態の人」を「不良品」と語ったという。私もまた不良品だったのだろうか。最近は「生産性」がないと人だと言われるらしい。無性に腹が立つが怒っているだけでは能がない。不妊処置に対する国会での「救済法」では「総理談話」は報道機関に配られたが、総理が語ることはなかった

 


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