「『看取りの人生』内山章子」を読む [読書]
図書館でタイトルを見て借りました。著者がどんな方かも分からないままでした。広げてみて驚きました。鶴見俊輔、鶴見和子の妹で、母親が後藤新平の娘、父親が国会議員などをしてきた人だそうです。鶴見和子氏の本は読んだことがありますが、鶴見俊輔氏の本は読んだ記憶がありません。和子氏は77歳で脳出血で半身まひのなかでの執筆活動をされた頃から、私も麻痺というか、不自由になってきていたので関心を持ったからです。
この本は、タイトル通り、父母や兄、姉など家族を看取った体験です。「あとがき」に分かりやすく書かれています。
「あとがき
姉も兄も、自分の考える方向に自分の意志と自分の力で歩いたが、今考えてみると、私は、母に導かれ、父に教えられ、幼い時から今まで、その示される通りを歩いてきたのではないか。
「我慢しなさい、我慢しなさい」と、自己主張をしないように五歳から育てられ、「学校を
休んでほしい」とか「学校を辞めてお母さんの看護をしなさい」とか言われでもその通りに
従い、進学も駄目、就職も駄目、しかし結婚はよし。その通りにして、自分の専門を持つこととか許されず、家族の看取りを仕事として生きた」
みなさん立派な最期です。そして、「看取りを仕事」にしたという自負に深くうなづきました。
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