「規制の虜」を読む [原発]
この本の冒頭は次のように始まります。
「志が低く、責任感がない。 ひとごと 自分たちの問題であるにもかかわらず、他人事のようなことばかり言う。 普段は威張っているのに、困難に遭うと我が身かわいきからすぐ逃げる。 これが日本の中枢にいる「リーダーたち」だ。 政治、行政、銀行、大企業、大学、どこにいる「リーダー」も同じである。日本人は全体としては優れているが、大局観をもって「身を賭しても」という真のリーダーがいない。国民にとって、なんと不幸なことか――。
福島第一原子力発電所事故から5年が過ぎた今、」
書いた人は、「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会」、通称「国会事故調」」の元委員長の黒川清氏です。新聞か何かで紹介されたので購読したと思いますが、原発事故というより、原発事故を通してみた、この国の形・ありようを問うような内容です。原発に関心がない方にも読みごたえがあると思います。人災とされる事故の背景・日本の組織の欠陥を指摘しています。
本のサブタイトルは「グループシンクが日本を滅ぼす」となっています。
グループシンクとは何か。Wikipediaでは次のように説明されています。
「集団思考(しゅうだんしこう、英: groupthink)とは、集団で合議を行う場合に不合理あるいは危険な意思決定が容認されること、あるいはそれにつながる意思決定パターン。そのまま「グループシンク」ということもある。集団浅慮と訳されることもある。いわゆるデマや流言、インターネットから発生する幼稚な自己表現などがここから発生すると見る向きもある。」
立ち止まり、ふり返る10連休にお勧めです。
虜の字の中はなせか「男」です。男の責任も問われているのかも、
コメント 0