「自転車で逃げろ!」 [震災]
先日の「報道特集」で「検証!南海トラフ地震の臨時情報」で取り上げていました。避難情報とは違うようです。気象庁のHPでは臨時情報を出すのは次のような時にと説明されています
「•南海トラフ沿いで異常な現象(※1)が観測され、その現象が南海トラフ地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合
•観測された現象を調査した結果、南海トラフ地震発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと評価された場合
•観測された現象を調査した結果、南海トラフ地震発生の可能性が相対的に高まった状態ではないと評価された場合」
次のコラムは、津波から逃げる方法としての自転車避難の話です。
「コラム 風向計
「自転車で逃げろ!」といっても、もちろん警察からではない。津波からだ。
昨年施行された自転車活用推進法の目的には、環境への負荷低減と並んで、災害時における交通機能の維持が掲げられている。
避難手段が車に集中すれば、渋滞や事故が多発する恐れがある。では、自転車を使うと、どれほど効果があるのか-。先日、東京大大学院(都市工学専攻)にユニークな修士論文が提出された。
筆者は「自転車ツーキニスト」を名乗り、都市交通への様々な自転車活用策を提言している宮崎県出身のテレビプロデューサー疋田智さん。
宮崎のある地区が南海トラフ地震の津波に襲われたという設定で仮想実験を行った。
車と徒歩による避難が大半を占めた東日本大震災のケースをAパターンとする。これに対し、避難手段を車・徒歩・自転車に均等に割り振ったBパターンは、逃げ遅れ人数が大幅に減少した。
電動アシスト自転車を加えると効果はさらに上がる。
リミッターで補助力が制限されている国内の電動アシスト車に比べ、欧州型はよりパワーがある。これを一部導入し、徒歩・車・自転車に日欧両型の電動アシスト車を加えて避難手段を計5種とし、それらを均等に使って避難するCパターンなら、逃げ遅れ人数はAの約3分の1程度に激減したという。
仮想実験を踏まえ、疋田さんが提案するのは、中央制御でリミッターを外せる電動アシスト車のシェアリングだ。リミッターを外すと車体からサイレンが鳴る仕組みにすれば、避難しながら「走る警報装置」の役割も果たす。
実現にはクリアすべき課題は多いが、検討に値するアイデアでは?(以下略)=2018/10/10付 西日本新聞朝刊=」
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