SSブログ

同調圧力に抗して [寛容な社会]

 

 

『不死身の特攻兵』は新聞の書評を見てすぐに読みました。『コンビニ人間』は購読予定です。特攻兵で9度も生還した人がいて最近まで存命だったことに先入観が崩れました。多くの若者が死に追い込まれていく姿も描かれています。現代もまた息苦しさが増しています。政治勢力の一部が膨張しているように思えます。そこに自由がなくなっています。

 

「自分らしく生きる

対談 劇作家、演出家 鴻上尚史

   作家  村田紗耶香

「同調圧力が」が強まる社会で

9度生還の元特攻兵 知りたかった 会いたかった  鴻上

視点を変えると「普通の人」がすごく変だ  村田  

 

「空気を読め」|。こんな言葉を近年、よく耳にする。どこか息苦しい。多数派の価値観を押しつける「同調圧力」が強まる社会で、自分らしく生きるにはどうすればいいのだろうか。上官の命令に背いて9度生還した元特攻兵を描いた著書『不死身の特攻兵』が話題になっている劇作家、演出家の鴻上尚史さんと、社会の既成概念に対する違和感を大切にして作品を生み出してきた作家村田沙耶香さんが語り合った。

 

 村田

『不死身の特攻兵』を、夢中におって読みました。特攻は命中率が低く、効果的ではなかったのにやらされていたことを初めて知り、ショックでした。読んでいて苦しかったです。出撃前夜に家族と最後の時間を過ごす、という話を子供の頃に聞き、なんて悲劇的な話だと涙ぐんだ記憶があります。単純に「悲劇」と捉えていた浅はかさが恥かしかった。自分もある

意味罪に加担していた人間だなと思いました。

鴻上

僕は元特攻兵の佐々木さんに、とにかく会いたかったんです。世界の近代軍隊の中で唯一、死ぬことを組織的な命令として出したのが日本軍の特攻です。当時21歳の若造が、生還するたびに4050歳代の軍参謀から怒鳴られる。5回も会ったのは「なんでそんなことができたんだろう」と作家としてすごく知りたかったから。最後のインタビューから2カ月後に亡くなりました。

村田

跡的なタイミングで実現できたインタビューだったんですね。佐々木さんには勇気づけられますが、悔しいです。空を飛ぶことを愛していた方なのに・・・。自由に空を飛んでほし

しかったです。

鴻上

『コンビニ人間』は刊行された時にすぐ読んで「(ストーリーを重視しない)芥川賞の受賞作なのに面白い」って衝撃を受けました。コンビニという、オートマチックで人間の手触りがしない中にあえて入ることで、逆にコミュニケーションを獲得して人間として生きていける。その考えが面白い。個人の一番弱い部分を下支えする文学の存在意義を感じました。 『コンビニ人間』の恵子さんが、世間から「普通」であることを強制されるリアルな描写は

村田さんの実感ですか。 (以下略)」(2018820日西日本新聞)

 

024.JPG

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。