「福祉的な態度」 [障がい者問題]
詩人の大岡信氏と谷川俊太郎氏の対談によれば詩人は「普通人以下」と見られてきたのではないかという。
「谷川俊太郎
詩人の発生にはそういうのと、もう一つは労働歌のように人間と人間の協力関係のなかでの発生とがあるとは思うんだけれども、とにかくそういうプラクテイカルじゃない人間が詩人の一つの起源だと考えると、その人間を普通人以下と見る見方と、神に近いものと見る見方とがあって、日本ではどうも普通人以下に見る見方が主流だったよう気がする。歴史的にもその見方がつながっていて、詩人てのは世捨てぴとであるとか、すねものであるとかで、それは大正時代の文士なんてのにもつながっているよね。」と(「詩の誕生」)
障害者はどう見られてきたのでしょうか。
次の一文を読んだときにハッとしたものです。
「つまり、健常者が、障害者のある人と接するときに、何かしてあげればいけない、とく にいろいろな情報を教えてあげなければいけない、と構えてしまうことです。そういう「福祉的な態度」にしばられてしまうのは、もしかするとふだん障害のある人と接する機会のない、すなわち福祉の現場から遠い人なのかもしれません。」(「目の見えない人は世界をどう見ているのか」)
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