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根深いもの [障がい者問題]

 

 

旧優生保護法は多くの障害を遺伝によるものと決めつけて断種した。今の障害者差別の根の深さはここから来ているのではないか。こんな指摘がありました。

 

「近代史・現代史から何を学ぶか  木太直人NPO法人日本障害者協議会理事

旧優生保護法の下で障害者に対する強制不妊手術が行われてきた問題が俄かにクローズアップされています。優生保護法から母体保護法に改正されて22年。私たちはいったい何をしていたので しょうか。かつて精神医療の現場にいた私も、この問題にほとんど関心を寄せずにきたことを大変 恥ずかしく思います。 優生保護法は1948年の第2回国会で成立しています。当時の国会会議録を見ると、参議院厚生委員会の審議において発議者である谷口弥三郎(参 議院議員、後に日本医師会会長)は、法案の提案 理由を次のようもこ述べています。 「日本は敗戦により領土の4割強を失い、狭い国土の上に八千万の国民が生活しており、食糧不足が 当分持続する。すでに人口が飽和状態となっており、政治的な対処の一つとして産児制限が考えられるが、注意しないと子供の将来を考えるような比較的優秀な階級の人々が産児制限を行い、無自覚者や低脳者(原文ママ)などはこれを行わないため、国民素質の低下即ち民族の逆淘汰が現われてくるおそれある。現に我が国ではすでに逆淘汰の傾向が現われ始めている(精神病患者の増加、先天性失明者の 増加、浮浪児の低脳児割合の増加を例示)。従って、先天性の遺伝病者の出生を抑制することが必要である。」 (筆者において要約) 日本障害者協議会「すべての人の社会」2018.5月号」という。医師会のトップからしてこのレベルです。注意しないといけないのはこの法律は1996年まで改正されなかったということです。国際障害者年は1981年です。それでも問題にならず放置されていたことに忸怩たるものがあります。責任は政府ですが、問題としてほとんど取り上げなかったことです。それは、優生思想を育む土壌だったのです。

 

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