差別される側で [寛容な社会]
野中広務氏の評伝を読んだことがあります。出自のために同僚議員からは「総理になれない」と言われたりして、家族も苦労していると語っているのが印象的でした。
新聞の投稿欄からです。
「差別と闘った 野中氏の人生 61歳
元官房長官で「影の首相」 と呼ばれた野中広務氏が92歳で死去された。「平和主義」を強調された。戦争体 験世代で憲法9条の意味を深く認識され「国会審議が大政翼賛会のようではあかん」と言われていた。 今の自民党政権に野中氏 の精神を継承する人がいるだろうか。野中氏の政治姿勢は、辛淑玉氏との対談「差別と日本人」に詳しい。読みふける。改めて目からうろこの連続である。野中氏は京都府生まれの被差別部落出身者。もめごとの処理でその才覚を現し、26歳の若さで町議、33歳で町長。府議、副知事、国会議員を経て自民党政府の官房長官にまで上り詰めた。苦労人と同時に、そのしたたかさは計り知れず、評価が分かれる部分もある。ただ同じ日本人として排斥されながらも、差別に切立ち向かった姿には、頭が下がる。合掌。」(2018年2月26日西日本新聞)
戦争を嫌いだったことは偉大な業績かもしれない。
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