差別思想はどこから [障がい者問題]
相模原事件は精神障害者の犯罪として措置入院後の問題として法的な強化がされようとしています。
「コラム2017年3月10日読売新聞
相模原事件再考(上) 差別思想は、精神障害から生まれない
神奈川県相模原市の県立津久井やまゆり園で昨年7月に起きた障害者殺傷事件で、植松聖容疑者が殺人などの罪で2月24日に起訴されました。捜査段階の精神鑑定の結果として「自己愛性パーソナリティー障害」という診断名が報道されました。
政府は、再発防止策として、措置入院後の継続的支援を中心とする精神保健福祉法の改正案を2月28日、国会に提出しました。「おかしな人間が起こした事件」というとらえ方です。
それでよいのでしょうか? この事件の本質は被告個人の特異性なのか? 精神障害や措置入院の問題なのか? 焦点を当てるべきところが大きくずれている気がしてなりません。
相模原事件の犯行動機は、「障害者はいないほうがよい」とする差別思想でした。それは精神障害の症状として生じるわけではありません。施設で働いていた時の状況、そして弱者をお荷物と見る社会の風潮にこそ、根本的な背景要因があると考えます。(以下略)」
この記事ではその根拠を説明しています。精神疾患の歴史は事件のたびに隔離政策の強化の歴史でもあります。ですが、それが成功しているのでしょうか。世界の精神障害者の入院数でいえば5人に1人が日本人なのです。これを支えているのは根深い誤解と偏見です。精神障害者の社会参加はさらに遅れることになりそうです。
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