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景気に左右される福祉業界の人材 [介護保険]

人間の細胞は3兆個ほどありますが、そのなかの一定数が毎日死亡しているのだそうです。それは、他の細胞に食べられたり、死骸が残っているという。私の体にも相当の死骸がこぼれ落ちたりしているのでしょうが、残っているのはしわにでもなっているのでしょうか。今日は最高気温が30度切るという予報でしたが、快晴で暑いので、そんなことを考えながら昼寝してみました。
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福祉分野での収入は、介護保険や障がい者施設への報酬という国が定めた報酬によるしかない。それでも、経営が厳しいという声に対して、大規模施設にすれば可能だとする詭弁をもって答える。介護保険について、次のような指摘があります。

  

現在の介護分野は「雇用の調整弁」として据えられ、長期的な展望に立って介護労働者か育成していく環境にはない。二○ 年介護保険制度が創設された際には、「介護」は、将来の成長産業であるとされ、多くの「供給主体」「人」が介護業界へ参入した。介護福祉士養成校も開設され、将来の成長産業として期待が寄せられた。
しかし、○ 三年及び○ 六年介護報酬マイナスの改定によって、介護分野の成長産業論は、神話に過ぎないことが明確になった。そして、一時「いざなぎ景気」によって、若干、雇用情勢が好転したこともあって、介護業界から他の業界へ人材が流れていった。つまり、介護保険制度と景気動向を照らして考えてみると、介護分野が「雇用の調整弁」 機能に据えられていると理解せざるをえない。「平成不況」下では、介護保険制度のスタートによって介護分野への雇用促進が実施され、「いざなぎ景気」下にはマイナス介護報酬改定によって厳しい介護労働施策を実施し、今回の「未曾有の大不況」下では介護分野への労働者移転策が実施されている。いわば、介護分野は、「ご都合主義的」な雇用政策の分野に据えられているといっても過言ではない。(結城康博淑徳大学准教授。『世界』2009.5

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このように景気の調整弁としての位置づけになっています。そして、それを可能にしているのは、業界団体が政府が言うがままの体質であることです。問題提起が大きな団体からされることがありません。障がい者分野は少しはましですが、基本的な構造は同じだと思います。だからこそ、障害者自立支援法違憲訴訟のような草の根からの異議申し立てが不可欠になっています。

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