SSブログ

海はリハビリ病院 [リハビリ]

 古希で、脳梗塞発症から10年で、700回のダイブをした人の紹介など、体の不自由な人たち、障がい者などのダイビングをしている人たちを描いた『

海の介護人ものがたり

海の介護人ものがたり

  • 作者: 椎名 勝巳
  • 出版社/メーカー: 中央法規出版
  • 発売日: 2009/04
  • メディア: 単行本

』(椎名勝巳著・中央法規)には、愉快な人物像が描かれています。陸でのリハビリでできないことが水中では可能なようです。

 

「脳梗塞とは、脳の血管が詰まって脳細胞が壊死するために起こる障害である。動脈が閉塞し血行が途絶えると脳の神経細胞は五分で死んでしまう。チャバ姉の場合はラクナ梗塞といって高血圧のために脳のなかの細い動脈が傷んで血管の内腔が狭くなり詰まって起こる障害である。病状が落ちつくまで六か月かかった。リハビリ病院に送られたが、スタッフと衝突して居心地が悪い。リハビリ嫌いに拍車がかかってしまった。夜逃げのように脱出して家に帰ったこともある。結局三度も病院を転々 とした。リハビリが回復の近道だとわかっているのに、PT の態度やOT のやり方が気に食わない。うつ状態も重なって人嫌いはエスカレートするばかりだった。左半身にマヒがのこり、左手とその指、左腕、左足とその指、左足のマヒがひどい。歩くときは、右手のステッキで身体を支え、左足を睡から押し出すように踏み出す。健常者の三分の一ぐらいのスピードになる。
一緒に歩くときは「お先にどうぞ」が日癖である。あるいは「あたしはのろいから先に

いかせて下さい」となる。ぼくがチャバ姉をサポートするときは、左の肘を軽く支えて歩いているが、普段かなり遅いぼくだが、彼女はそれにも増して驚くほどのろい。いったん損傷を受けた脳細胞は決して回復することはないが、生きている機能まで共倒れにしてしまう手はない。実際にリハビリ病院をサヨナラしたチャバ姉は、自己流のリハビリシステムで一人で汗をかいていたのである。」

P8200015.JPG


私も「お先にどうぞ」という癖がついた。元々遅かったのにさらに遅くなったのでマイペースを確保するのにはそういったが楽なのですが。

  

著者の東京ダイバーズ http://www.tokyodivers.co.jp/


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。