同調圧力 [寛容な社会]
「長期政権考 どんどん強まった同調圧力 政治への諦め、社会にまん延「日本世間学会」幹事 佐藤直樹2020年9月9日西日本新聞」では考えさせられました。
「財務省の公文書改ざんに関わった職員を自殺にまで追い込んだ『森友学園事件』」など
考えてみればかつてならば辞任に追い込まれても不思議でないものが、世論さえあまり反発せず問題は収束していきました。そして、1強の後継内閣も50%を超す支持を得ているという。
「この異様さにもかかわらず、なぜ長期にわたり政権が支持されたのか?私の考えでは、ここ20年ぐらいの間に日本の社会では、『世間』が暴走して「保守化」が進み、『忖度しろ』とか『空気読め』といった同調圧力が、どんどん強まっているからである。とくに昨今の新型コロナ禍という『非常時』にあって、海外では『命令』と『罰則』による 強制的な『法のルール』で対処した。だが日本では、強制的な『法のルール』によらず『自粛』と「要請」というゆるい手段で、それなりに効果を発揮した。これで必要十分だったのは、『自粛警察』の登場に象徴されるように、自粛や要請に応じない者に対して「空気読め」とう、他国にはない強い同調圧力がかけられたからである」
1強の総裁候補がどういう政策をとろうとも、この非常時には無難な安倍後継内閣を支持するしかないのだということでしょうか。最近、貧困格差を取り上げている学者さんが「日本はどうかしている」というTwitterの書き込みをみました。従来から継続されてきた「悪事をばらす」という手法では国民のハートには届かないのではないか。そのことに気づいたとまどいのようにも見えます。こんな悪事を見逃していていいのかという問いかけは、今の同調圧力にはかなわないのではないか。
「自粛」と「要請」で対応した日本は、財政的にダメージを与えないだけでなく、国民同士の監視によって実施していくことになった。ここで思い出すのは2011年3月11日に発生した震災で、原発の爆発にもあいながらも、整然と避難したと海外から驚きをもって受け止められた。当時の政権は民主党だった。事業仕分けなど政治の変革に期待がありましたが、それも消え去りました。やがて2012年に安倍政権となりました。
コメント 0