嫌悪感に変わるとき [支え合う社会]
年金論争の話では必ず出てくる話です。
「むかしは『お年寄りには道を譲りましょう』と言うのがふつうだったのであり、現代では『老いたやつが道を開けない』と言ってオッケーになっているというのはけっこう無礼だ。そりゃいまのおっさんたちはベビー・ブーマー世代と呼ばれる人たちで、数がやたらと多く、それが一斉に年を取っているわけだから、ひとりひとり大切にして道を譲っていたら若者の歩くスペースがなくなってしまう。それに、年寄りの数的圧迫感は下の世代にとってはおそろしい。こんなにわんさかいる世代の年金を、なんで少数の自分たちが負担しないといけないわけ、みたいな不平等感はいつしか嫌悪感に変わる」(「ワイルドサイドをほっつき歩け」)
年金の枠内だけで解決できるのだろうか。ベビー・ブーマー世代は数の上で圧倒しています。他の財源を利用するしかないのではないか。一方では、棄民世代が迫ってきています。就職氷河期世代とも呼ばれます。仕事についていない人も少なくない世代でもあります。今までの年金の仕組みのままでよいのかどうか。検討しないといけないはずだ。だが、有力な案としては「全世代型社会保障」という国民負担の案ばかり。消費税10%をさらに伸ばそうというのであろうか。コロナ禍での立ち直りのために消費税は減らしたらと声も届く。増税分が社会保障に回った全額回ったという話はないようだ。
なんということだろう。このままでは沈没するしかないのでは。そんなことはない。
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