「『老年症候群』の診察室」を読む [読書]
著者は「老年科医」の大蔵暢氏です。お年寄りはいくつかの病院にかかることが多い。それは、内科・胃腸科・整形外科・脳外科・リハビリテーション・精神科など部位ごとに違う病院に行かなくちゃなりません。それを「老年」という括りでひとつにまとめようという意図だと思います。患者さんにはとても助かります。
そのなかで、新聞の投書などにみられるようになった4月から始まる予定の今でいう「フレイル(虚弱化)健診」について触れられています。2013年初版の本なので先駆的だと思います。
「なぜ虚弱化が悪いのかというと、弱々しくなることで新たな病気にかかりやすくなったり、もっと転びやすくなったり、身の回りのことができなくなったり、死亡したりといった健康上の悪いイベントをますます引き起こしやすくなるからです。図に示すように高齢者の虚弱化の しくみは非常に複雑なので、例えば病気の予防や治療などの一つの要因だけに対応しても全体の虚弱化の進行を止めることは難しいのです」
」
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