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映画『お早よう』について [社会保障]

 

 

 

偶然、小津安二郎監督作品について語られていましたのでご紹介します。ひとつは、内田樹氏の『そのうちなんとかなるだろう』という本で、東京都大田区下丸子という故郷について「『文化』的なものが何一つなかった」町として紹介しながら、唯一下丸子を舞台に映画として『お早よう』を撮っているとしています。文化的文脈で語れる下丸子にとって唯一のものだとしています。

 

もうひとつは、放送大学テキスト『高齢期の生活変動と社会的方策』で、昭和30年代の家族の姿をとらえた映画として紹介されています。父はサラリーマン、母は専業主婦、子どもは2人という「標準世帯」とされていました。「お隣りの親父さん(東野英次郎)が定年を迎え, その後再就職先をさがしているがうまくゆかず, 飲み屋でクダをまくシーンがある。().定年なんて嫌なものですぞ。生殺しですね。 会杜じゃ定年になりゃあもうオマンマ食わないように思っているでしょうけどね,オマンマも食うし酒も飲みますよ。カカアもうるさく言いやがるし探しに行けど,口はなしどこまで続くぬかるみぞです。』(一部引用)」。定年というものの非情さを訴えていますが、この頃は55歳が主流だったと思います。しかし。1959年の映画なので昭和34年になります。昭和35年の平均寿命が男性で65.32歳。定年後10年程度になります。それでも働き続けようというのです。涙ぐましい。


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