「武の時代か」 [平和]
芸能界で「原爆Tシャツ」を作ったとか、歌詞に「尻が長崎のように爆発」とか、ナチスの記章をあしらった帽子を使用したとか、底が割れたかのように露出しています。戦跡保存なども戦争の評価で変わってくる。
「花時計
「戦跡をどう保存するのが望ましいのか」。太平洋戦争期の特攻基地跡など九州の保存状況を取材した際、人吉海軍航空基地資料館(熊本県錦町) を巡る議論を知り、疑問を抱いた▽資料館は、関連の地下遺構の紹介施設。愛称に「ひみつ基地」とするなど好奇心をそそる文言を盛り込み、戦争に関心が薄い層にもアピール。一方、戦跡保存の地元の市民グループは 「観光に偏り、旧日本軍の作戦の問題点に関する検証の視点が乏しい」と 指摘する▽資料館の設立関係者も市民グループも「平和を求める」という気持ちでは一致している。ただ、検証に重きを置くと戦争をどう捉えるかの歴史認識の違いで摩擦が生まれる可能性がある。どうすれば観光と検証のバランスが取れるのか。まだ答えは出ない。(大坪拓也) 」(2018年9月21日西日本新聞)
葉室麟氏の次の指摘が切実になっています。
「ところで吉本(隆明=引用者)は『源実朝』で、「明るいもの、健康なもの、建設的なものはすべてまやかしであり、疑いをもったほうがよいというかんがえを、太宰や小林の実朝像からうけとった」と述懐している。いま、積極的平和主義が公の場で唱えられ、集団的自衛権が声高に語られる。性急に国を変えようとする動きは明るいのか、暗いのか。
あたかも鎌倉武士の勇壮な馬蹄の響きを聞くように、〈武の時代〉が到来したのかと感じてしまう。だとすると、実朝のような可憐な魂の美しさは時代の中で亡びていくのかと気ぜわしく思わずにはいられない。」(『河のほとりで』)
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