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「やりがい搾取」 [社会福祉]

 

 

 

「保育は憲法実践の場  保育園園長 平松知子さん 

保育園は子どもの命に直結した場。待機児童解消のため、 保育士の配置基準を緩和することは、本当に子どものためになる?あるとき、講演をしていたら、フロアにいた弁護士の川口創さんに「それって子どもの人権の問題ですよね」と指摘された。衝撃的だった。 私たちは、子ども一人一人 の「こうしたい」という気持ちに寄り添う保育をしている。O歳児が「やーん」と泣 いて顔をしかめれば、それも 意見表明。川口さんの指摘で、 子どもたちの主体性を培う保育実践は、個人を尊ぶという「憲法実践」であると気づいた。

昨年度、園では「人権の尊重」をテーマに、子どもの様子を記録し、職員で議論を重ね、子どもの主体性を大事にできているかを考えた。給食の前、決まった場所から椅子を動かす子どもの姿があった。そこには「大好きな先生と一緒に給食を食べたい」という思いがあり、それは「人とつながりたい」、という大事な発達の姿だと気づいた。子どもの行為には意味がある。 大人の思い通りにさせれば 早いかもしれないけれど、子どもは主体性を大切にされな ければ、意見を言うことをどんどん諦める。指示待ちの大 人になってしまう。 さまざまな家庭と関わった が、疲れ切った様子の保護者に声を掛け、見えてくるのは成果主義の仕事に身も心 もすり減らしているという 現実だ。保育を追求すると、どんどん政治につながる。 子どもの成長する権利と、 保護者が働く権利を保障する場にあって、保育士は、法律や権利を身近なものとして捉え、声を上げる必要がある。

保育はやればやるほど奥が深い。保育土の人権も尊重されなければならない。やるべき仕事はあまりに多いのに、賃金は低い。保育士がきちんと休めないと、子どもたちに笑顔を見せられない。専門職の保育士には、研修などでもっと学ぶ時間も必要。保育の質を維持するだめにも、保育士の「やりがい搾取」を当たり前にしてはいけない。」(201853日西日本新聞)

 

保育士に限らず、介護、障がい者福祉の現場に共通する観点ではないかと思いました。少し気になっているのは、障がい者施設を選べる時代になったことはいいことだと思いますが、選び方が皮相になってはいないかと感じます。

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