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街の中で [支え合う社会]

 

 

梅雨のせいか、何か他の原因か分からないが、しびれが強くなり、気が滅入りがちです。そんなときは明るい話が癒してくれますが、1人の生ききった人生とそれを慕う青年にエールをおくりたいと思いました。

 

「(ひととき)パン屋のおんちゃん 2018628日朝日新聞

 18年間通った町のパン屋が閉店した。

 自宅療養していた実家の母は生前「腕の良い職人さんの焼いた、あか抜けした味だね」と話し、亡くなる数日前まで好んで食べた。

 母と同居していた私のおいは、家に引きこもりがちだったが、母に頼まれてパンを買いに通うようになり、店主と言葉を交わせるようになった。

 店主は若いときに九州から上京し、丸の内近くの大きな店で長く修業などした後、ここで18年間パンを焼いてきたという。

 さりげない世間話からおいは様々なことを学んだと思う。「パン屋のおんちゃん」と呼び親しんできた。

 その店が閉店すると聞いて、おいも私も慌ててしまった。最後のパンを買おうと、閉店の日の早朝においと出かけた。「体が痛い」と言っていたおじさんは、おいがあいさつをすると「郷里の熊本へ帰る。今までありがとう」と話したという。長い間親しんだ最後のパンは涙で塩辛くなってしまった。おいはあれからパンを食べない。(以下略)(福島県郡山市 67歳)」

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