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『新聞記者』を読む [読書]

 

 

官房長官に切り込む記者として知られる東京新聞の望月衣塑子氏の『新聞記者』を日曜日の夜に読みました。各局、選挙特番でしたのでその時間を使いました。

 望月氏のジャーナリスト志望に影響したのは、母に勧められた吉田ルイ子氏の『南ア、アパルトヘイト共和国』(大月書店)だという。「非白人はタクシーに乗ることができない」などの実態は衝撃を与えたという。また、業界紙の記者である父の言葉もジャーナリストへの憧憬を強くしたという。就職試験では全国紙は落ち、東京新聞に入社。社会部での仕事に熱中するが、異動などもあり、望まない仕事にもつく。他社からの引き抜きの話もあり、社会部としては有能な読売新聞の転職を考えるが、学生運動の経験もある父の意見で取りやめたという。読売新聞の政権よりのスタンスを父は懸念していたという。そういうことに関心が向かないというのも愛嬌と言えば・・・。

官邸での質問をマスコミも取り上げるが、そのことでも問題があるという。

「キャスターの金平茂紀さんにお会いしたときに、言われたことが印象に残っている。安保法案が審議されていたとき、メディアはその法案について、どこがよくどこが悪い、と本来きっちり言うべきなのに、立ち上がったSEALDsの奥田愛基さんたちを大きく報道した。今時の若者らしくてシンボリックだと祭りあげる一方で、彼らが非難を浴びたときに守るわけでもない。臆病なメディアが他人を使って報道している面もある、表だって責任を取りたくないのだ、と。私についても同様だ、と金平さんは一言う。

本来は私がするようなことをいろいろなメディアがすればいいのに、私がしたことを良くも悪くも取り上げて、その結果どうなるということに責任は取らない。そこに一歩踏み

込むのは嫌だ、いるのは常に後ろなのだ、と」

これがマスコミの実態なのだ。

そして、レイプ事件の取り上げ方についても男性記者の視点に問題があるとも指摘する。「わからないから繰り返し質問する」だけなのに他の記者はしない。それが報道の自由度世界で70位以下という国なのでしょうか。両親との別れもまた切ない。

 読む力が衰えている私ですが一気に読めました。なぜなのか分かりませんが。

 


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