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「1万年の幸福」 [支え合う社会]

 

 

北の国でも、猛暑日になったという。村田喜代子氏は「1万年の幸福」という随筆で(201463日西日本新聞)「北国と南国がくっついてしまった」と表現しています。地球の歴史では、様々な変化があったとも述べています。

 

「六千五百万年前、巨大隕石の衝突か地表は太陽光が遮られ、大型生物の頂点に立つ恐竜王国は謎の絶滅を遂げる。一方、地殻変動の歴史からみると、何回も地球規模で起こった造山運動は、アルプスなどの大山脈を隆起させ、陥没させ、大陸をつなぎ、引きちぎり、十何億年間も地殻を揺さぶり続け、現在の五大陸の形が生まれた。

まさに熱と地震と爆発の、怒涛の地球史だ。日本列島をみても、2万5千年前には姶良カルデラの大噴火で、九州から中国地方にかけて厚さ二十センチの灰で覆われた。気候の温暖化と 海面上昇が始まり、六千三百年前の鬼界カルデラ大噴火では、九州で栄えていた縄文文化が一瞬に消滅した。」(同前)

恐竜も忽然と消えた。人間はどうなるのでしょうか。だが、この1万年は安定しているという。

 

「激動の地球もなぜか最近の一万年は、珍しく安定期が続いていたという 人間の暮らしはその間に狩猟から農耕ヘ移り、林や川、自然を管理し始め、都市をつくり、文明を築いた。文明とは、成住壊空の循環を無理に止めた状態
に違いない。住居は古びても壊れないよ
う、コンクリで固める。川は水量を加減するためダムを設け
る。食べ物は腐敗を防ぐため冷
蔵保存する。人間は老化しない
よう、過剰な栄養やサプリや薬を体に取り込む。

寝床で独りうなずいた。自然とは何処かヘ流れ去って行くことで、文明とは何処へも行かず、ずっと有り続けようとする思想なんだ。」(同前)

 

1万年の間とは、狩猟での暮らしから現在までを含む。核廃棄物の地層処分は数万年という。人智を超えた行動は自然の報復を受けて絶滅するのかもしれない。

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