SSブログ

理念が良くて中味が悪いという理屈はない [障害者自立支援法]

 
P9090003.JPG

障害者自立支援法の廃止について西日本新聞社説は障がい者の立場に立った論旨を展開していますが、ひとつだけ納得できない部分があります。

 「施設」から「在宅」へ。障害者が普通に暮らせる地域づくり。障害者自立支援法が目指した理念は悪くはない。 

多くの人たちから繰り返された「理念は良い」というのは何を指しているのか。制定時には推進派が繰り返し語ってきました。なぜなら、ここでは、就職することを至高の価値だとしています。働けない人は価値がないものだとしているのです。もちろん、様々な形で働くことを保障していくことは大事ですが、それは、就職して働くものではありませんし、障害者自立支援法のどこにも、障がい者の立場に立った施策はありません。だから、違憲訴訟がされているわけです。

P9090004.JPG

そして、「普通に暮らせる地域づくり」とはどこを指しているのでしょうか。

「施設から在宅へ」というのは、はたしていいことなのか。そして、障害者自立支援法ではそれが盛り込まれたのか。ホームヘルパーの費用が増大したことからあわてて費用抑制のために支援費からの転換を図った障害者自立支援法では利用制限と重たい負担を課しました。それが、「施設から在宅へ」という方向を示したのでしょうか。法が目指したのは施設経費を削減して、在宅でも、お金がある人だけがサービス利用ができるとしたものです。新自由主義による「就労促進型福祉」というまやかしを進めたのです。生活保護、母子福祉などすべて同じ「理念」で進められました。トリクルダウン理論と呼ばれる、企業収益を上げて、そこのおこぼれがあれば福祉に回すというものです。利益がなければ知らないという福祉切り捨てなのです。

P9090007.JPG


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。