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灯油も買えない [貧困]

 

 官製のワーキングプアとは何か。一例を挙げます。

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国家公務員も似たような状況にある。今年二月一四日、東京都心で、「使い捨てにされてたまるかー2 14 官製ワーキングプア告発集会」(主催:全国労働組合総連合)と銘打った集会が開催された。北は北海道、南は九州から非正規の地方公務員、国家公務員など約300人が集い、劣悪な労働環境を非難する声が次々 に上がった。全日本国立医療労働組合中国支部の組合員で、鳥取県の「独立行政法人国立病院機構・米子医療センター」で看護助手として働く伊藤紀子さんの話は、参加者の同情をさそった。
○ 一年から伊藤さんは、賃金職員(正規職員と同じ仕事をする非正規職員)としてセンターで働いていたが、○ 五年五月、センターが国立病院から独立行政法人に移行するのに伴い、賃金職員という職制自体がなくなった。そして待っていたのは貧困だった。「私は、病院の仕事が好きです。だから、移行後も同じ病院で働けたのはいいにしても、今度は非常勤職員という肩書きで、月給から時給八一○ 円・週三二時間の労働体系で働きました。月収はそれまでの半分、九万円から一○ 万円へと激減し、生活は一気に困窮しました。切り詰めて生活しても、昨年前半は原油高の影響でとうとうストーブ用の灯油も買えなくなりました。昨年、組合の交渉で時給が一○ 円上がり、月に約1300円の賃上げとなりました。さっそく灯油を買って自宅でストーブに火を入れると、息子が『 お母さん、ストーブはあったかいね』 と喜びました。私は、涙が止まりませんでした」


繰り返すが、伊藤さんの仕事内容は正規職員と同じである。
集会では、全国の労働基準監督署・ハローワーク・厚労省の職員で構成される全労働省労働組合の北海道支部の富塚豊執行委員長が「北海道のハ口ーワークに勤務する非正規職員は、安い人は月収一○ 万円しかない」と発言した。安定した職業を提供する職場にワーキングプアがいるのは皮肉と言わねばならない。(『世界』7月号)
 
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国立病院はなくなり、民営化され、独立行政法人にされました。国立大学も同じです。国立大学病院も民営化されました。民営化されれば利益を重視します。これが国民が拍手喝采した「小泉改革」です。そして、独立行政法人では、非正規公務員の経費は「物件費」だというのです。なぜなら、人件費が増えたことにならないために「物件費」として処理して表向きに人件費削減をしたことにしているのです。これは、派遣社員などが人事部扱いでなく工場の生産ラインの配下にあり、製造費の一部として扱われているのと同じです。ここでは、人ではなく、部品と同じ扱いなのです。
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