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執拗な「自己責任論」を考える④ [自己責任論]

「自立支援」という強制

 

 報道によれば、東京都で少年たちが障がい者と知りながら暴行を加えたという。中学3年の少年は、「自分より弱そうな相手を選んだ」と容疑を認めているが、「身体(障害者)をいじめて何が悪い」と反省の態度はないという。暴行した少年たちへの非難はたやすいが背景がよく分からないので今後の解明をまちたい。しかし、追加報道も期待できないが。

 

弱者をいたぶることを本音では容認している社会のことを考えてみたいと思います。例えば、本日の朝日新聞にアメリカの格差拡大の事情が載っていました。そのなかに、共和党のマケイン候補の発言はブッシュの新自由主義・市場原理主義の本質があるのではないかと思います。政府はあなたの代わりに働くことはできない。自ら働き、成功するのを助けるだけだ」(4月、ケンタッキー州での演説)。働きなさい、働けないなどは聞いておられないというものです。これが日本でもはやっている「自立支援」という働くことの強制です。働いている1/3が非正規雇用の社会で、ワーキング・プアが普通の社会なのに。

この記事では、貧困者に給食をしている人は次のように語っています。

食料配給所代表のアンバースさんは、あきらめ顔で話す。「この国では、貧しい者は一生懸命働いていないと見なされる。[成功]イコール金を稼ぐこと。強い者が勝ち、勝ったものが正しい。これが米国の哲学なんだよ」

ある食料をもらっている人は「仕事がないからよ。いい仕事につくための教育も受けられない。大統領選ではオバマを応援しているけど、誰がなっても今の状況がよくなるとは思えない」

日本でオバマ支援など呑気なことをしている人たちをどう彼らは思うのでしょうか。どちらがなっても、さして代わりばえしないことを知っている国民。そして、アメリカと同じ道を歩いている日本であることと、弱者いじめがさして悪いことと思わない人たちを作っているように思います。建前としては否定しますが、セレブ、勝ち組、負け組などを平気で容認しているのですから、信用できません。

 
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