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予防が優先なのか [認知症]

 

 

次の意見の一部を引用します。それぞれに意見があるかと思いますが・・・。

 

「(耕論)認知症の予防どうする 西田淳志さん、近藤克則さん、関口祐加さん

201874日朝日新聞

 

 認知症を予防するために「もっと運動を」「禁煙を」といったさまざまな知見がある。認知症はどう防いだらよいのか。そもそも予防にこだわること自体、人を追い詰めてはいないのか。

 

 ■孤立生まない仕組み大事 西田淳志さん(東京都医学総合研究所心の健康プロジェクトリーダー)

(略)

 しかしこれらの要因を減らすことで認知症の発症が実際に予防できたという介入研究による報告は限られており、現状では因果関係についての慎重な解釈が必要だと思います。これらの要因のうちいくつかは、認知症の超初期症状でもある可能性も否定できません。九つの要因を取り除けば、予防につながるという科学的検証を今後、しっかり行う必要があると思います。

 ただ、この論文が「社会的孤立」を認知症のリスク要因と位置づけた点は、興味深いです。

 今年1月に英国で誕生した閣僚ポスト「孤独担当相」のきっかけとなった報告書には、「38%が認知症になったことで友人を失った」とあります。認知症の予防という観点からだけでなく、認知症になっても孤立を生まない社会的な仕組みを、作ることが大事なのだと思います。

 ■交流して刺激多いまちへ 近藤克則さん(千葉大予防医学センター教授)

(略)

 そこで、私たちは個人というより地域を「認知症になりにくいまち」にしていくための研究に取り組んでいます。その一つとして、愛知県武豊町にお年寄りたちが交流する場を10カ所あまり設け、体操や踊り、ゲームなどを通して楽しみながら体を動かしてもらう機会をつくりました。

 すると、活動によく参加する人はしない人に比べて認知症の発症率が3割低いという結果がでました。(略)

 安心して歩ける歩道や公園、緑地などがきちんと整備されているか。スポーツや趣味を人と一緒に楽しめる機会や場所があるか。「建造環境」とも呼ばれるそうした社会づくりは、認知症の人にとってもやさしいまちになると思います。(聞き手・田村建二)

 ■無理に押しつけないで 関口祐加さん(映画監督)

 認知症の予防は、やりたい人はやったらいい。でも、気の進まない人にまで無理に押しつけてほしくはありません。少なくとも、私はいっさいやりたくない。

 8年前にアルツハイマー型認知症と診断された母は、そのずっと前から「とにかく認知症にだけはかかりたくない」と思っていて、計算問題や漢字の練習をさかんにやっていました。彼女自身の母親も認知症で、親に顔を忘れられてしまったことがショックだったようです。

(略)

 このまま認知症の人が増え続けるのが問題だと言われますが、本人は幸せを感じていることもある。認知症が問題だとしたら、本人ではなく周囲にとって、です。

 予防もいいけど、むしろケアのプロを育てるほうがもっと大事です。病気の状態だけでなく本人の性格、それぞれが歩んできた歴史を踏まえた、その人にあったケアをできる人材です。そうしたプロによるケアは本人の安心につながり、周辺症状もやわらぎやすい。いまのように、ケアの多くを家族が負担し続けるのはもう限界にきています。(以下略)」

 

依然として認知症になったら「何もわからなくなる」という人が多い。一団意キャンペーンを行うべきです。そして、国民的議論をしていけば良いと思います。社会的に孤立させる環境をまずは改善すべきでは。

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