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差別と結婚 [社会]

 

辛淑玉氏と野中広務氏との対談『差別と日本人』のなかに、野中氏の結婚時のエピソードがあります。差別される側では今も困難があります。「部落」「在日」とか障がい者とか。30年ほど前に、同級生だった「部落」と出身とされる女性が自殺しましたが、結婚問題だということでした。そんなに遠くない時代にもそんなことがありました。今はどうなのでしょうか。 

 町会議員になって四年目の一九五五年にご結婚なさったわけですが、これはどういういきさつだったんですか野中同僚で、恋愛結婚です。彼女のどこに胸がキュンとしましたか野中病気の父をかかえて一生懸命働き、服や着物も買わず、父親の薬や医師代にあてていたプロポーズの言葉は野中女房には婚約する時にはっきりと言ったんです。「僕は言うておかなければならないことがある。それは僕が部落の出身者だということだ。後でそのことがわかってはいかんから、あんたには言っておかなければ、と思って打ち明けた。それをあんたがどう選択するかは別の話だ」そしたら女房は言うんですね。「それは私が理解しておればいいことです。親や兄弟まで了解を得なければいけない話ではありません。私はわかりました」そう言うて結婚したんですよ。三十歳の時だ。
お連れ合いも、とても素敵ですよね。でも、少し哀しいですね。二人で交わした約束はありますか
野中
二度目の町会議員の選挙を見に来て「私は選挙をする人とは結婚できません」と言うので、「うん。もう選挙はやらない」と言いましたが、結局、その後14回、五十年も手伝ってくれたんだけどね。  部落出身者に対する結婚差別は、当時、非常に深刻な状態にあった。現在ならそれ自体が許されないような身元調査が公然と行われ、それによってその出自が明らかになると、親族や近親者など周囲の反対によって破談にさせられた。 

以上 引用です

 
P7150002.JPG

こうした偏見を支えていたひとつに法制度もあります。優生保護法などがあり、遺伝するから堕胎可能とされていました。いわれなき身分制度はどうしてできてきたのか。先日、ネパールでのカースト制度もどうなのでしょう。就職、結婚など人生の節目に立ち現れてくる差別。それは、私たちからなくしていくことができるものだと思います

 
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